交通事故紛争処理センターとは?サービス内容やメリット・注意点を知ろう!


交通事故で問題が起きた時、交通事故紛争処理センターを利用するという手段があります。裁判せずに解決するためには、利用してみるのもいいでしょう。しかし、受けられるサービス内容や費用・利用するメリット・注意点などを知っていると安心でしょう。

これから、それらについてご説明します。是非、参考にしてみてください。


交通事故紛争処理センターとは、どのようなもの?

交通事故紛争処理センターとは、交通事故で起きた問題を解決するための機関です。「ADR」と呼ばれる裁判外紛争処理機関の一つで、当事者同士で解決できることを目的にしています。

日本には「ADR法」があり、ADRに関する機関は法務大臣によって認証されているのです。交通事故紛争処理センターも、認証を受けています。設置場所は、高等裁判所がある場所です。本部は東京で、各地に支部を設けています。

居住地の近くもしくは事故発生地が近いセンターを利用するのが一般的です。交通事故紛争センターを利用する場合、費用はかかりません。相談だけでなく、和解あっせんや審査の手続きをしても無料です。

交通事故紛争処理センターのサービス内容

交通事故紛争処理センターでは、「相談・和解あっせん・審査」のサービスが受けられます。まず、センター内で交通事故に関する相談をすることが可能です。相談にのる担当者は、交通事故関連に詳しい弁護士なので、適切なアドバイスが受けられるでしょう。

相談をした後、和解あっせんの手続きができます。和解あっせんとは、お互いが納得するための話し合いです。加害者と被害者の間で、担当者が話し合いの調整を行います。担当する弁護士が双方から話を聞き、最適な和解案を提示してくれるのです。

それに合意したら、和解して紛争を終わらせることができるでしょう。合意した時は、示談書や免責証書を作成します。和解あっせんの調整は、成立もしくは不成立になるまで、何度も繰り返されます。話し合いの平均回数は、物損事故は約1~2回、人身事故では約3~5回です。

最終的に成立すればいいですが、不成立になることもあります。その場合、和解あっせんの手続きは終了です。その後、審査の請求を出して、第三者の意見を求めることになるでしょう。センターには上位機関の審査会があり、そこで審査が行われます。

当事者達は審査員に事故内容や争点を説明し、最終的な裁定が行われるのです。裁定の告知から14日以内に、被害者が同意もしくは不同意の回答をします。期限を過ぎた時は、不同意とみなされるので注意しましょう。不同意になると、裁判など他の解決方法を探さなければなりません。

被害者が同意した時、保険会社が相手の時はその裁定結果に従い、和解が成立します。示談書や免責証書を作り、保険会社はそれに沿った支払いをすることになるでしょう。相手が個人の場合、裁定結果に同意しない場合があります。

裁定結果は従うという義務はないので、不同意だった場合は裁定の効力は発生しません。

交通事故紛争処理センターを活用するメリット

交通事故紛争処理センターを活用することで、納得できる解決策を見つけることができます。センターの担当員は弁護士で、交通事故関連の問題に詳しいです。お互いが納得できる内容で、和解案を出してくれるでしょう。また、交通事故紛争では、過失割合の計算が重要です。

どちらにも過失がある時は、賠償額の割合などが争点になるでしょう。これも、弁護士が計算をして賠償金の目安を計算してくれます。被害者自身が保険会社と示談交渉をしていると、低い金額の任意保険基準で計算されるかもしれません。

加害者の場合、不当な過失割合にすることもあります。つまり、適切な賠償額にならず、保険会社が優位に立ってしまうのです。そのような状態を避けられるのはメリットになります。弁護士に依頼せずに、早く解決できることもメリットです。

交通事故の紛争を解決するためには、弁護士に依頼して示談交渉や裁判をすることもあるでしょう。しかし、弁護士に依頼すると、高額の費用が必要になります。和解を望んでいる時は交通事故紛争処理センターに相談してからの方がいいのです。

費用もかからないため、気軽に利用することもできるでしょう。裁判での解決は半年~1年近くかかりますが、センター内での和解あっせんなら3ヶ月~半年ほどで解決できます。

交通事故紛争処理センターを活用するデメリット

交通事故紛争処理センターは、必ず問題が解決するとは限りません。和解あっせんや審査をしても、お互いが同意できなかった場合は、紛争は終了しないのです。解決できなかった場合、センターで手続きしていた期間は無駄になってしまうでしょう。

また、担当弁護士の変更はできません。遅延損害金が付けられないこともデメリットです。遅延損害金とは、損害賠償金の支払いが遅れた時の賠償金で、裁判で決まった時は5年間の付与ができます。しかし、交通事故紛争処理センターで決まった時は、遅延損害金を付けることはできません。

もし、加害者からの支払いが遅れても、遅延に対する損害金は出ないのです。

(交通事故後の首のコルセットは必要ないかもしれない)

利用する時の注意点とは?

交通事故紛争処理センターで相談や和解あっせんなどをする時は、申立人の出席が必要です。相手方は、本人もしくは代理人弁護士が出席します。つまり、家族など第三者の人が代わりに出席することはできないのです。申立人は、代理人弁護士以外の人を同席させることもできません。

また、センター内で担当する弁護士は、中立公正な立場で和解あっせんなどを行います。申立人が有利になるとは限らないので、注意しましょう。相談や和解あっせんの費用はかかりませんが、提出する書類に添付するものは自分で用意します。

よって、資料取得費や交通費・通信費などはかかるでしょう。

利用時に必要な書類とは?

交通事故紛争処理センターを利用する場合、交通事故証明書・事故発生状況報告書・相手方の連絡先や任意保険先の分かるものが必要です。保険会社から賠償金額の提示がされていたら、その明細書も用意します。

怪我や後遺障害がある時は、診断書や診療報酬明細書があるといいでしょう。被害者が死亡した時は、死亡診断書や死体検案書・死亡者と遺族の関係が分かる戸籍謄本や除籍謄本・葬儀関連の明細書などを準備します。物損事故では、修理費の見積書や請求書・代車利用料などの資料が必要です。

評価損になった時は、証明する資料も用意します。